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リンク集_金融_物価連動国債


①財務省(発行体)の情報

商品設計適用指数及び連動係数(現存銘柄の日次データあり)、計算方法の法的な定め(財務省告示第七十七号)

②総務省統計局の情報

直近の消費者物価指数

④運用会社の情報

PIMCO「物価連動債とは」

メモ

将来CFが未定。将来のインフレ率が決まれば将来CFは確定。仮に償還日までの将来のインフレ率πが一定とすれば、将来CFは確定。

この将来CFを割引率で割り引くと名目ベースの現在価値となる。これは通常の普通国債の現在価値と比較できるので、逆に普通国債の現在価値と一致するようなπを導出できる。このπが、普通国債と物価連動国債を保有した場合に、リターンが吊り合う将来のインフレ率である。

 

価格には、連動係数(過去実績インフレ率)、割引率、将来インフレ率(BEI)、の三つが因子としてある。

連動係数は過去の実績CFを決めるインフレ率であり、将来CFについては語らない。但し、将来的に直近の連動係数(インフレ率)が一定なら、ある意味で将来CFが出来上がる。その場合、インフレ率は0%である。将来インフレ率が将来CFを語る。

 

実質利回りrは、名目利回りnに加えて将来インフレ率に紐づく将来CFの変動部分も含めたもの。

(1+π)^t・(1+n)^-t = (1+r)^-t という定義であるが、概ねπ+r=n↔r=n-πになる。

価格変動要因は、名目金利の変動、将来インフレ率の2因子に分かれる。両者因子を合算して言えば、実質金利となる。

将来インフレ率の上昇は、物価連動国債の将来CF増大に寄与する(名目金利固定なら実質金利は低下)ので、価格は上昇。

名目金利の上昇は、物価連動国債も同様に将来CFの割引率の上昇を意味するので、(将来インフレ率固定なら名目金利は上昇で)価格は下落方向に寄与。

将来インフレ率の低下は、

名目金利の低下は、

要するに、物価連動国債の価格は、将来インフレ率と名目金利の綱引きな面があり、その結果実質金利rが低下すれば価格上昇、上昇すれば価格低下となる。

 

物価連動国債の期待リターンを考える。

まずインプットとして、将来インフレ率と名目金利、そして実質金利がある。

指数ベースの残存年数に対応した国債利回りが名目金利に相当する。また指数ベースの実質金利が得られれば、将来インフレ率から名目金利が出せる。

結局、実質金利が将来どう推移するか、なのですが、インプットの都合上、実質金利をそのまま設定するよりも、名目金利と将来インフレ率に分解する必要がある。

将来の価格変動リターンのうち、名目金利変動由来の部分は、名目金利を10年国債金利などに回帰させることで出せそう。

将来の価格変動リターンのうち、将来インフレ率由来の部分は、そのままアナリスト予想を採用するか、市場参加者の思惑として導かれるBEIで将来10年間を設定する。

以上を合算した実質金利の変動から将来の価格変動リターンが出せる。なおJTIPSのデュレーションは、実質金利変化に対する価格感応度であるが、分解できるので、名目金利や将来インフレ率に対しての価格感応度と言ってもよいだろう。

 

物価連動国債のキャピタルリターンが狙った通りに得られるかは、実質金利が低下、つまり名目金利以上に将来インフレ率が上昇するかにかかっている。

 

次にインカム由来の利回りですが、これは直近の実質金利が表していると見る。将来の実質金利も導出するので、それを使う。

あとはフロアの問題(利息には反映されない)。

フロア部分は元本CFのショートポジション、指数の加重平均的な連動係数があれば例えば1.05だとして、

次に時間経過由来のリターンですが、実質利回りは将来CFの確定により得られ、その実質利回りのイールドカーブから導出できそう。

 

普通国債の債券価格の上昇が、名目利回り低下を意味していた。

物価連動国債の名目価格(インフレ調整後価格)の上昇は、

連動係数の上昇、もしくは実質価格(インフレ調整前価格)の上昇(つまり実質利回りの低下)が原因。

考える基本となる直近CFの改定、そこから将来インフレ率でさらに将来CFの改定、そこに割引率の変化、

 

名目価格は、連動係数×実質価格で示される。※連動係数は物価要因なので、名目価格には物価変動分が考慮された価格

名目価格/連動係数=実質価格