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見聞語録_あ_愛する


番号 語録 文献
001

■愛するものからだけ学ぶ

「人はただ自分の愛する人からだけ学ぶものだ」

ゲーテに、「人は愛する対象からしか学べないのだ」と断言されると、気が楽になるところがある。

ゲーテは、自分が敬愛でき、かつ自分の個性と似通ったところがある相手からだけ人はいい影響を受けるものだと確信していた。そうした自分の性分に相応しい相手と、何だかそりが合わないのに惹きつけられてしまう相手とは区別しなくてはならない。

実際、人間にしろ思想にしろ、あまりにも自分のタイプと違うものは、どんなに偉大で魅力的であっても、深く関わらない方が失敗はない。…学ぼうとする相手を間違えるなということである。

『座右のゲーテ』

齋藤 孝

※『ゲーテとの対話 上』p202

エッカーマン