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■自己愛に苦しむ現代人 相手に自分の思い込みを託したり、過剰な期待をかけてしまえば、家族や友人との関係はうまくいかなくなるもの。そうならないためには、「独りになる」ことも学ばなければなりません。…じつは、「独りになる」ことができなければ、他人と関係をつくることも、他人を愛することもできないのです。 一方、現代を一言でいうなら、「個人主義の時代」。そしてこの時代の象徴として、若者の過剰な自己愛があります。こういう自己愛は、「独りになる」こととは正反対のものです。「自己実現」「個性」「自分探し」などと盛んに言われますが、結局は、皆が「自己顕示」に汲々としているだけでしかない。…日本人は昔から、そういう自己顕示を嫌ってきました。…ところが一転、いまは誰もが自己顕示をするようになっている。 |
「無名の人生」 渡辺京二 |