■21世紀第1四半世紀(2001~2025)
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2001年3月 | 日本銀行 | 日本 |
量的緩和策、初の実施 ※2001年3月~2006年3月 |
ITバブル崩壊等による経済情勢悪化を受け、短期金利(無担保コール翌日物)ではなく日銀当座預金残高を操作目標とする量的緩和策が開始。 |
2001年5月 | Rubinstein | 市場合理性の3分類 | Rubinsteinは、Financial Analysts Journalにて論文『Rational Markets: Yes or No? The Affirmative Case』を発表。市場合理性を最大合理的市場、合理的市場、最小合理的市場に分類。 | |
2001年9月 | アメリカ | NY同時多発テロ(9.11) |
倒壊したワールドトレードセンターに隣接するニューヨーク証券取引所は、テロ発生の11日から休場し、9月17日に取引再開。一方、米国国債市場は電話での取引が中止のため13日には取引再開。但し資金決済は滞った。 |
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2001年12月 | エンロン | アメリカ | エンロン、経営破綻 | 世界最大の総合エネルギー会社エンロンが2001年12月2日に連邦破産法11章の適用を申請。エネルギー卸売・小売事業、天候デリバティブ、金融、エネルギー取引などで急成長を遂げてきたが、10月に表面化した簿外金融取引による債務膨張により、倒産に追い込まれた。 |
2001年12月 |
世界貿易機関 中国 |
中国 |
中国のWTO加盟、発効 ※中国は中華人民共和国 |
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2001年12月 | アルゼンチン通貨危機、発生 |
アルゼンチン政府は外貨不足のため、1320億米ドルの公的債務支払いを一時停止。ここからアルゼンチン通貨危機が表面化した。 その後、固定相場制の放棄、アルゼンチン・ペソの大幅下落、資本流出(リパトリエーション)、インフレの再燃、生産活動の縮小などが連鎖的に発生し、危機の色合いを強めた。 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2002年1月 |
世界貿易機関 台湾 |
台湾 |
台湾のWTO加盟、発効 ※台湾は中華民国 |
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2002年12月 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2003年1月 | ||||
2003年3月 | 福井俊彦 | 日本 | 福井氏、日銀総裁に就任 |
当初、前任者の速水氏同様にタカ派と噂された福井氏はハト派転換して、速水氏の引き締め路線をひっくり返し、量的緩和の拡大継続を押し進める。小泉内閣と日銀総裁の双方のハト派転換により、日本の財政政策と金融政策の両輪が緩和方向で一致することになる。 どん底から日本経済は、物価上昇率、実質GDP成長率、日経平均株価、完全失業率、全国有効求人倍率など経済指標の面で好転した。 |
2003年5月 | 金融庁 | 日本 |
証券取引法、改正 ※証券仲介業の解禁 |
証券取引法(現金融商品取引法)が改正され、証券会社以外の法人・個人が証券会社等から委託を受けて、登録制で有価証券売買の仲介等が可能に。2003年12月より銀行が、2004年4月より金融機関以外の法人・個人等で解禁。 |
2003年8月 |
アジア債券市場育成イニシアティブ (ABMI)、開始 |
アジア通貨危機で見られた構造要因であるダブルミスマッチ(通貨と年限の相違)の改善策として、アジアにおける貯蓄をアジアへ投資するために、効率的で流動性の高い債券市場を育成する目的でアジア債券市場育成イニシアティブ(ABMI)が開始。 |
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2003年12月 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2004年1月 | ||||
2004年6月 |
バーゼル銀行監督 委員会(BCBS) |
スイス | バーゼル2、公表 |
2004年6月にバーゼル2が公表。銀行規制の国際統一基準であり、2007年3月末より適用。バーゼル2はバーゼル1から3点進化。 ①自己資本比率の算出方法の精緻化。 ②銀行の自己管理の促進、標準的手法・内部格付手法の選択制。 ③自己資本比率の公表頻度を年1回から年4回へ。 バーゼル2への移行は掛け目の細分化により従来よりリスク軽減できた一方、新たにオペレーショナル・リスクが追加されたため、合計は従来と大差なかった模様。 |
2004年12月 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2005年1月 | 日本政府 | 日本 | 郵政民営化を宣言 | 2005年1月21日、小泉首相は施政方針演説にて郵政民営化を宣言。郵貯は国民からお金を集め(2000年3月時点で598兆円)、財政投融資として社会インフラを担う特殊法人(住宅金融公庫や道路公団など)に国債金利+0.2%で貸し出すが、既に戦後復興も高度経済成長も終え、優良な投資案件がなくなっており、案件を無理やり作り、集めたお金を貸し出す状況となっていた。案の定、不良債権(旧国鉄が採算の合わない路線を作りまくった)も発生していた。投資妙味の高い案件があれば都度、民間金融機関と同様に市場から資金調達できるようにすることが、郵政民営化の狙いであり、結果として国民の資産が守られる。 |
2005年7月 | マレーシア政府 | マレーシア | 変動相場制、再導入 | マレーシアはアジア通貨危機以降、通貨安定を優先し固定相場制に移行した。2005年7月に再び変動相場制を導入。 |
2005年7月 | 中国政府 | 中国 |
通貨バスケット制、導入 ※変動幅は上下0.3% |
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2005年8月 | 日本政府 | 日本 | 衆議院解散、郵政選挙 |
参議院本会議にて郵政民営化法案が否決され、小泉首相は間髪入れず衆議院を解散。郵政民営化を問う選挙結果は、小泉自民党の圧勝。自民党当選者のうち83名が初当選の新人(小泉チルドレンと呼ぶ)。 郵政改革の結果、郵貯は大蔵省からの国債+0.2%という安定した収益源を失う代わりに自主運用が可能となったが、民間銀行よりも高利の預金を提供しているため、公的機関として如何に国債金利以上の利益を上げられるか(倒産を防ぐか)が課題となった。 |
2005年12月 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2006年1月 | ライブドア | 日本 | ライブドア事件 |
2006年1月16日、ライブドア(堀江氏)は東京地検特捜部より家宅捜索を受けて、株価は暴落。1月23日に堀江氏は逮捕、4月14日にライブドアは上場廃止。容疑は有価証券報告書の虚偽記載で、堀江氏が投資事業組合を利用して粉飾したとされる金額は約53億円。堀江氏は後に最高裁で懲役2年6ヵ月の実刑判決となり、刑務所に収監。 |
2006年3月 | 日銀 | 日本 | 量的緩和政策、解除 | 5年に及ぶ量的緩和政策が解除された。2003年6月より金利上昇局面に入り、市場参加者は最初の利上げ時期を警戒した。利上げ後は要人発言や経済指標などから追加利上げの時期を探る動きが続いた。 |
2006年6月 | アメリカ | アメリカ |
住宅価格の下落開始 ※住宅バブル崩壊の始まり |
不動産価格指数のS&Pケースシラー住宅価格指数が最高値226.3を付けたが、ローン返済の延滞率が上昇により以後下げに転じる。2000年代前半から低金利政策を継続し、不動産バブルが発生。サブプライム・ローン(低所得者向けの住宅ローン)は、借入当初の2-3年は優遇金利が適用されるが、以後は急激に金利が引き上げられ、住宅価格上昇を前提とする商品性であった。 |
2006年8月 | 日本銀行 | 日本 | 公定歩合、廃止 | |
2006年12月 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2007年1月 | ||||
2007年2月 | ||||
2007年4月 | ニューセンチュリー・フィナンシャル | アメリカ | ニューセンチュリー・フィナンシャル、経営破綻 | アメリカの住宅ローン業者ニューセンチュリー・フィナンシャルが倒産。従業員の半数3200名解雇。 |
2007年5月 |
中国政府 | 中国 |
人民元の変動幅の拡大 ※上下0.3%→上下0.5% |
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2007年7月 |
ベアスターンズ証券 | アメリカ | 傘下ファンド、解約不能を通告 | ベアスターンズ傘下のヘッジファンド2社からの資金引き出し不能を投資家に通告。 |
2007年7月 |
連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
バーナンキFRB議長、 サブプライム問題に言及 |
バーナンキFRB議長はサブプライム問題の損失は1000億米ドルになると発言。 |
2007年8月 |
BNPパリバ 欧州中央銀行(ECB) |
フランス 欧州 |
パリバ・ショック ※欧州市場でリスク顕在化 |
サブプライム・ローンの延滞率の急上昇を受けて、RMBSやCDO等の証券化商品が大幅に値下がり。8月9日、BNPパリバ傘下ヘッジファンドの証券化商品3ファンドの解約凍結を投資家に通告。以降、サブプライム・ローン問題が一挙に表面化。 欧州金融市場に緊張が走り、ECBは即日950億ユーロをインターバンク市場へ供給。 |
2007年9月 |
ノーザンロック銀行 イギリス政府 イングランド銀行 |
イギリス |
ノーザンロック銀行、経営破綻 |
9月13日、住宅金融会社ノーザンロックの預金者が預金引き出しに殺到し、1日で10億ポンドが引き出された。イギリス過去100年の金融市場最大規模の銀行取り付け騒ぎに。預金の他にCPで資金調達していたため、市場環境悪化により借換え不能になったことが背景。イギリス政府は預金保護を発表。23日にはノーザンロックは流動性枯渇によりイングランド銀行に緊急支援要請。 |
2007年9月 |
連邦準備制度(Fed) |
アメリカ |
Fed、利上げへ ※5.25%→4.75% |
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2007年10月 |
UBS | スイス | UBSがサブプライム関連損失、発表 | グローバル主要行の中でUBSが最初にサブプライム関連の損失(34億米ドル)を発表。 |
2007年10月 |
メリルリンチ証券 | アメリカ | メリルリンチが不良債権化を発表 | メリルリンチが79億米ドルの資産の不良債権化を発表。 |
2007年12月 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2008年3月 | アメリカ |
ベアスターンズ・ショック ※ベア・スターンズ、経営破綻 |
3月17日、アメリカ第5位の大手証券会社ベア・スターンズの傘下ヘッジファンド2社がサブプライム関連で巨額損失し、実質的な経営破綻に陥った。2008年5月30日、アメリカ銀行最大手のJPモルガンチェースに救済買収。 | |
2008年7月 |
アメリカ政府 ファニーメイ フレディマック |
アメリカ |
住宅ローン公社、公的管理下へ |
7月14日、当局は2大住宅金融機関(ファニーメイとフレディマック)の救済決定。2機関は合計5兆米ドルの住宅ローン残高(全体の50%)を保有し、倒産により米国経済に深刻な影響を与えると判断。9月7日、当局は2機関に1000億米ドルの資本注入を行い、政府の管理下に置いた。2機関発行の債券は米国国債に準ずるソブリン債であり、デフォルトを回避された。 |
2008年9月 | リーマンブラザーズ | アメリカ |
リーマン・ショック ※国際金融危機へ発展 |
2008年9月14日、リーマンブラザーズ証券が経営破綻。負債総額6130億米ドル(約65兆円で米史上最大)。リーマン消滅によりデリバティブに伴う多額のデフォルト債権が発生(カウンターパーティ・リスク)、BSの穴は市場リスクの発生源に。金融機関は疑心暗鬼になり、短期金融市場は急速に貸し渋りを始める。民間銀行は中央銀行からの資金供給が得られるが、保険会社や証券会社は対象外。またレバレッジ規制ではヘッジファンドはLTCM破綻(1998年秋頃)を教訓に3~4倍程度と制約があり傷は浅かったが、銀行・証券・保険は非適用であり20~40倍のレバレッジを効かせた信用取引によってリーマンブラザーズやAIGを即死に。 |
2008年9月 |
メリルリンチ証券 バンク・オブ・アメリカ |
アメリカ |
メリルリンチ、バンカメに救済買収 |
経営危機となったメリルリンチ証券は公的支援の見込みなく株価下落。2008年9月15日、バンク・オブ・アメリカ(BoA)による救済合併で両者合意(買収規模500億ドル)。 |
2008年9月 |
AIG 連邦準備制度(Fed) |
アメリカ | AIG、公的管理下へ | 9月15日、政府・中銀からアメリカ最大保険会社AIGの救済を発表。AIGの保険契約者数はアメリカだけでも数千万人おり、850億ドルの資本注入でAIG株式80%を取得し国有化に。 |
2008年9月 |
ワシントンミューチュアル JPモルガンチェース |
アメリカ |
ワシントンミューチュアル、JPモルガンチェース に救済買収 |
9月25日、米最大民間住宅金融機関ワシントンミューチュアルが経営危機に。JPモルガンチェースが3070億ドルで救済買収を決定。 |
2008年9月 |
フォルティス |
欧州 | フォルティス、国有化決定 | 9月28日、欧州の巨大総合金融機関フォルティスが経営危機に。国有化決定。 |
2008年9月 |
アメリカ議会 |
アメリカ |
不良債権購入に 公的資金7000億ドル投入を決定 |
アメリカ議会は7000億ドルの公的資金を金融機関から不良債権購入に投入すると決定。1930年代の大恐慌以来、最大規模の公的資金投入に。 |
2008年9月 |
中国政府 |
中国 | ドル・ペッグ制に復帰 | |
2008年10月 |
アイスランド |
アイスランド | アイスランド危機、発生 | アイスランドはこの10年間で漁村風景が広がる国から金融業へ特化し、急速に発展していた。そこにリーマン・ショック到来により銀行経営が悪化し、国内の全銀行が国有化する法案が可決。最終的にはIMF支援に頼ることになった。 |
2008年10月 | 米国議会 | アメリカ | 米金融安定化法(TARP)、成立 | |
2008年10月 | アメリカ | 時限措置の空売り規制を撤廃 | 10月9日、時限措置であった空売り規制の期限が到来し、撤廃。その後株価は再び下落した。 | |
2008年10月 | モルガン・スタンレー | アメリカ | MUFG、モルガンスタンレーへ出資完了 | 9月22日に日本のMUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)と90億米ドルの優先株式受け入れを含む、戦略的提携を結ぶ基本合意を発表。MUFGの撤回の憶測もあったが10月14日、実際に合意が履行された。 |
2008年10月 | 日銀 | 日本 | 補完当座預金制度、導入 | 民間銀行の保有する日銀当座預金のうち法律で維持するべきとされる準備預金を上回る超過準備の部分に0.1%の付利を設定。銀行にとって重要な運用先となった。当初、時限的措置とされたが、恒久化された。 |
2008年11月 |
G20 | G20 |
第1回G20ワシントン・サミット、開催 ※G20初会合 |
世界金融危機の様相を呈し、2008年11月にG20の初会合となるG20ワシントン・サミットが開催。G20で世界全体の8割のGDPを占める。 |
2008年11月 |
中国政府 | 中国 | 4兆元の景気刺激策、発表 | 11月9日、中国が4兆元(5860億ドル)の景気刺激策を発表。中国GDPの14%に相当し、GDP比では過去最大規模の財政出動。実額でもアメリカに次ぐ規模。 |
2008年11月 |
連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
量的緩和第1弾(QE1)、発表 ※2008年12月~2010年3月 |
11月24日、Fedは金融市場安定化のために8000億ドルの量的緩和策を発表。6000億ドルはRMBS購入、2000億ドルは消費者金融市場安定化のために投入と説明。 |
2008年12月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
ゼロ金利政策、実施 ※FF金利を0.0~0.25%へ |
12月16日、 |
2008年12月 |
GM アメリカ政府 |
アメリカ |
GMの公的支援、発表 |
12月19日、アメリカ政府は金融支援用の7000億ドルのうち174億ドルを米最大の自動車メーカーGMの救済に振り分けるとの発表。 |
2008年12月 |
国際通貨基金(IMF) |
国際 |
国際収支マニュアル第6版、公表 ※2014年1月より適用 |
IMFは各国の国際収支統計の作成基準の第6版を推奨。アジア通貨危機の経験を踏まえて残高統計を重視する特徴がある。第5版(1993年改定)で補助統計扱いであった対外資産負債残高を第6版では正式な統計として扱う。 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2009年1月 | アメリカ政府 | アメリカ |
オバマ政権、誕生 ※第44代米大統領 |
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2009年2月 |
日本政府 |
日本 |
国庫短期証券(Tビル)、発行開始 ※FB・TBの名称統合 |
日本政府が発行する短期割引国債(FB・TB)は発行根拠法や発行理由が異なるが、名称統合されTビル(国庫短期証券)として新たに発行が開始。 |
2009年2月 |
アメリカ政府 |
アメリカ |
7870億ドルの景気対策、発表 |
オバマ大統領、7870億ドルの景気対策を発表。 |
2009年4月 |
国際通貨基金(IMF) |
国際 |
世界の不良債権規模、発表 |
今般危機で全世界の不良債権規模が4兆ドル超と予想。うち1兆ドルは償却済であり、残り3兆ドルと推定。 |
2009年6月 |
経済協力開発機構 (OECD) |
国際 |
景気後退底打ちの兆し、発表 |
OECDによると先進国の2009年成長率は▲4.1%であるが、この戦後最大の景気後退は底打ちに近づきつつあるとの見方を発表。 |
2009年6月 |
アメリカ政府 |
アメリカ |
危機再発防止策、策定の発表 |
6月17日、アメリカ政府は今般危機の再発防止のために新たな金融規制改革を行うことを発表。 |
2009年10月 | ギリシャ政府 | ギリシャ |
ギリシャ政権交代と財政スキャンダル |
ギリシャ政権交代(2009年10月)を機に大幅な財政赤字が露呈。またギリシャはユーロ加盟基準(経済収斂基準, 財政赤字はGDPの3%以内)の偽装も発覚。ギリシャ以外のユーロ周辺諸国(ポルトガル・アイルランド・スペイン・イタリア等)の財政も不安視され、当該国の国債も暴落。国債を保有するユーロ圏の銀行の経営悪化、取付騒ぎ、貸出不能に発展。ユーロの信認失墜により通貨ユーロは急落(ユーロ危機)。 |
2009年11月 | ドバイ首長国政府 | ドバイ |
ドバイ・ショック ※ソブリン・リスクの懸念 |
アラブ首長国連邦のドバイ首長国が政府系持ち株会社ドバイワールドの債務返済の繰り延べ(デフォルト)を公表。 |
2009年12月 | ギリシャ政府 | ギリシャ |
ギリシャ国債、格下げ ※ギリシャ危機 |
ギリシャ国債の格下げにより財政不安が一挙に広がり、ギリシャ国債は急落(金利急騰)。ギリシャ政府は資金繰り難に陥った。ギリシャ国債格下げに端を発するギリシャの財政・債務不履行への不安の高まった(ギリシャ危機)。 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2010年2月 | ブランシャール | アメリカ | インフレ・ターゲット引き上げ論 |
IMF調査局長だったブランシャールとIMFスタップとの共著論文の中で、金融政策がショックに対応する余地を増やすため、平時から4%程度のより高い目標インフレ率を目指すべきだ、という問題提起を行った。 |
2010年3月 |
ASEAN 東アジア3国 |
チェンマイ・イニシアティブ・マルチ、発効 |
世界金融危機を背景に、アジア金融市場の安定確保と市場信頼醸成を図るため、既存のチェンマイ・イニシアティブのマルチ化の重要性から、チェンマイ・イニシアティブ・マルチが(CMIM)発効された。 |
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2010年5月 |
欧州連合(EU) 国際通貨基金(IMF) ギリシャ |
欧州 |
ギリシャへ金融支援を実施 ※第1次支援 |
ギリシャ危機に際し、ユーロ圏・IMFはギリシャに対して1100億ユーロの支援決定。リーマン・ショック以前のGDPの半分の規模の支援額。この時はユーロ圏各国がギリシャへ直接融資する形をとった。支援には財政収支の改善や最低賃金引下げ等の構造改革への取り組みもセットである。 |
2010年5月 | 欧州中央銀行(ECB) | 欧州 | 証券市場プログラム(SMP)、開始 | 国債利回りの高騰と金融資本市場の機能不全を受けて、2010年5月にギリシャ国債の買い取りを行う証券市場プログラム(SMP)が開始。後に買い取り範囲はスペイン等に拡大するが、金融支援を受ける各国の財政改革を減速させたとして中断され、制度改善したOMT(2012年9月発表)に至る。 |
2010年5月 | アメリカ | フラッシュ・クラッシュ | ||
2010年6月 |
欧州金融 安定化基金(EFSF) |
欧州 |
欧州金融 安定化基金(EFSF)、設立 ※時限的な金融支援制度 |
ギリシャへの金融支援を機に、資金調達が困難なユーロ圏の国に対する金融支援制度として欧州金融安定化基金(EFSF)が設立。各国の直接融資は取りやめ、EFSFでは加盟国による政府保証を活用した市場からの資金調達を行う。 ※時限的措置であるEFSFは、2013年7月以降は欧州安定メカニズムに業務継承 |
2010年6月 | 中国政府 | 中国 | 管理変動相場制へ移行 | |
2010年7月 | アメリカ政府 | アメリカ |
ドット・フランク法、成立 ※ボルカー・ルール含む |
国際金融危機の反省から金融規制の強化に向けた国際的枠組みとして、ドット・フランク法(金融規制改革法)が成立。銀行がリスクの高い取引(自己勘定売買やファンド出資)を行うことに対する規制(ボルカー・ルール)も盛り込まれる。 |
2010年9月 |
バーゼル銀行監督 委員会(BCBS) |
スイス |
バーゼル3、公表 |
2010年9月にバーゼル3が公表。銀行規制の国際統一基準であり、20XX年X月より適用。バゼル2が金融リスク計量の高度化である一方、防ぎきれなかった国際金融危機の再発防止のパッチワーク的な規則となっている。 ①自己資本規制:証券化に伴うリスク増大を受けて一層厚い資本を持たせる。 ②レバレッジ規制:景気動向に左右されない額面金額ベースの自己資本の下限。 ③流動性規制:景気悪化時の流動性確保に備え、LCRとNSFRの2指標を設置。 ①ではG-SIFIs(国際金融システムにとって重要な銀行)に対する追加資本の上乗せを導入。また景気循環に応じて自己資本の要求水準を変えるカウンターシクリカルバッファーを導入し、与信判断の平準化(もしくはブレーキ)機能を持たせる。 |
2010年10月 | 日本銀行 | 日本 | 包括的な金融緩和策、導入 | リーマンショック後、円高とデフレが継続する中で包括的な金融緩和策を導入。ゼロ金利、時間軸の明確化(インフレ率が+1%程度になるまぜゼロ金利を継続)、35兆円の資産買入基金の創設の3本柱。 |
2010年10月 |
欧州安定メカニズム (ESM) |
欧州 |
欧州安定メカニズム(ESM)、設立 ※恒久的な金融支援制度 |
欧州安定メカニズムは、条約上の設立根拠を持つ恒久的な危機対応制度。加盟国による出資を活用し、市場から調達した資金により融資等を実施。最大5000億ユーロの融資能力を有する。2013年7月以降、時限的措置のEFSFの業務承継を行っている。 |
2010年11月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
量的緩和第2弾(QE2)、導入 ※2010年11月~2011年6月 |
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2010年11月 |
欧州連合(EU) 国際通貨基金(IMF) アイルランド |
アイルランド | アイルランドへ金融支援を決定 | EU・IMFはアイルランドに対して675億ユーロの金融支援を決定。アイルランドは付加価値税率の引き上げ(21%→23%)等の財政健全化や、最低賃金の引き下げ等の労働市場改革等に取り組むこととされた。 |
2010年11月 |
G20 |
G20 | 第5回G20ソウル・サミット、開催 | 国際金融危機を踏まえて現行のバーゼルIIの自己資本比率は不十分であったとの認識から新たな規制枠組み(バーゼルIII)策定の合意がなされた。また世界経済の持続的成長のためには低所得国の成長と貧困削減が不可欠とする観点から6つの原則を示す「ソウル開発合意」が合意された。 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2011年1月 |
日本政府 米S&P |
日本 |
日本国債、格下げ ※AA→AA- |
S&Pは財政赤字のGDP比率の増加、プライマリー・バランスの黒字化の遅延、長期的なデフレ経済を背景に、日本国債の格下げ(ダブルAからダブルAマイナスに)を実施。 |
2011年3月 |
日本 |
日本 |
東日本大震災、発生 |
震災後、エネルギー輸入増加により日本の貿易収支は赤字に転じた。2016年以降は再び黒字だが日本企業の生産拠点の海外移転を進行等より貿易黒字は減少傾向。 |
2011年4月 |
ASEAN 日本 中国 韓国 |
国際 |
ASEAN+3マクロ研究所(AMRO)、 設立 |
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2011 | ジョン・H・コクラン |
アメリカン・ファイナンス・アソシエーションの講演 にて「ファクター動物園」と表現 |
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2011年5月 |
欧州連合(EU) 国際通貨基金(IMF) ポルトガル |
ポルトガル |
ポルトガルへの金融支援を決定 |
EU・IMFはポルトガルに対して780億ユーロの金融支援を決定。その後ポルトガルは、公務員人件費の削減や増税等による財政収支の改善を行ない、2014年5月に金融支援から脱却。 |
2011年8月 |
欧州中央銀行(ECB) |
欧州 | 証券市場プログラム(SMP)、開始 | 債務危機により国債利回りが急騰したユーロ圏周辺国の国債を買い入れ対象とする証券市場プログラム。 |
2011年10月 |
日本政府 日本銀行 |
日本 |
ドル円、史上最高値(75円32銭) 政府・日銀は円売り介入 |
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2011年11月 |
G20 |
G20 |
第6回G20カンヌ・サミット、開催 |
Too Big Too Failへの対処として、G-SIBs(グローバルなシステム上重要な銀行)に対する資本上乗せ規制や監督の実効性強化等の破綻予防のための措置、納税者に負担させない円滑な破綻処理枠組を国際協調下で構築する合意がなされた。 |
2011年12月 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2012年1月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ | インフレ目標(2%)、導入 | |
2012年2月 | 日本銀行 | 日本 |
事実上のインフレ目標(1%)、導入 |
日銀は「中長期の物価安定の目途」を初めて明確化。消費者物価指数で前年比で2%以下のプラス領域、当面は1%を目途とする事実上のインフレ目標を提示。 |
2012年3月 | ギリシャ政府 | ギリシャ |
ギリシャ10年国債金利、44%台 |
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2012年3月 |
欧州連合(EU) 国際通貨基金(IMF) ギリシャ |
ギリシャ |
ギリシャへの追加金融支援に合意 ※第二次支援 |
ユーロ圏・IMFはギリシャに対して1730億ユーロの追加金融支援に合意。 |
2012年3月 |
ギリシャ政府 | ギリシャ | 事実上の債務不履行、発生 | EU、ユーロ圏、IMFによる共同支援が実施されたものの、事実上のデフォルト(債務不履行)に陥った。ギリシャ国債保有者に対して、5割以上の元本カット。 |
2012年4月 |
中国政府 | 中国 |
人民元の変動幅を拡大 ※上下0.5%→上下1%へ |
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2012年4月 |
Antti Ilmanen Jared Kizer |
論文『The Death of Diversification Has Been Greatly Exaggerated』 ファクターベース投資の有効性 |
伝統的な分散投資の考え方は、アセットクラス別での分散化であった。一方で非伝統的な分散投資としてポートフォリオをアセットクラスで区別するのではなく、ファクターで区別するファクターベースでの分散投資がある。ファクターに基づく分散の方が、アセットクラスに基づくよりも、ポートフォリオのリスクと市場との連動性を低減させる上で効果的であることを論証している。例えば、外債と外株には両方為替リスクが含まれているが、資産に跨って存在する為替リスクを一元的に捉えることができる。 |
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2012年6月 |
欧州連合(EU) スペイン政府 |
スペイン | スペインが金融支援を要請 | 2012年6月にスペインはユーロ圏に金融支援を要請。2012年7月に、最大1000億ユーロの金融支援に合意。 |
2012年6月 | 国際 | LIBORの不正操作問題、発覚 | ||
2012年7月 | ||||
2012年8月 | 日本政府 | 日本 | 消費税増税法、成立 | |
2012年9月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
量的緩和第3弾(QE3)、導入 ※2012年9月~2014年10月 |
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2012年9月 | 欧州中央銀行(ECB) | 欧州 |
国債買い取り制度(OMT)、発表 ※SMPの改善策 |
ユーロ圏の国債(1~3年満期の短期物)を無制限に買い取る制度(OMT)を発表。2010年5月に開始した証券市場プログラム(SMP)の反省を踏まえて、被支援国が支援条件を遵守し、改革を継続する条件が課される。OMTの発表以後、欧州債券市場の混乱は鎮静化し、イタリア・スペイン等のユーロ周辺国の国債金利も急低下。なお未だ発動実績は無し。 |
2012年10月 |
日本政府 日本銀行 |
日本 | 脱デフレ共同文書、公表 | |
2012年12月 |
連邦準備制度(Fed) |
アメリカ | 失業率を数値目標に設定 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2013年1月 |
日本政府 日本銀行 |
日本 | 脱デフレ共同声明、発表 | |
2013年3月 |
日本銀行 |
日本 |
黒田日銀総裁、就任 |
大胆な景気回復推進を掲げ前年末の総選挙で圧勝した安部首相は、約1ヵ月の任期を残し辞任した白川日銀総裁の後任に黒田東彦を任命。 |
2013年4月 | 日本銀行 | 日本 |
量的・質的金融緩和(QQE)、実施 ※量的緩和は2度目。 |
黒田総裁就任直後の2013年4月4日、量的・質的金融緩和(QQE)の骨子を発表。2年程度を念頭に2%の物価安定目標を早期に実現し、実質金利の低下を通じて民間需要を刺激する。以下、そのための手段。 ①金融政策の操作目標を金利(無担保コール翌日物)から量(マネタリーベース)に変更、2年間で2倍(年間60-70兆円)の270兆円規模に。 ②長期国債買い入れの拡大(年間50兆円ペース)と年限長期化。 40年国債含む全ゾーンを買い入れ対象とし、その平均残存年数を3年弱から7年程度に長期化する。金利低下によるリスク資産へのリバランス効果も期待。 ③リスク資産(ETF・REIT)の買入れ拡大(年間1兆円、年間300億円のペース)。 |
2013年5月 |
バーナンキFRB議長 連邦準備制度(Fed) |
アメリカ |
バーナンキ・ショック ※金融緩和の縮小に言及 |
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2013年8月 | トマ・ピケティ | フランス |
書物『21世紀の資本』 格差拡大を検証 |
資本収益率(r,株主収益)が経済成長率(g,GDP成長率,労働者賃金)を上回ると、富が集中し、格差拡大する。歴史的にほぼ常にr>gであり、格差縮小の自然なメカニズムは存在しない。自動的な格差減少を唱えたサイモン・グズネッツの考えを否定。 |
2013年10月 | 習近平 | 中国 |
アジアインフラ投資銀行(AIIB)、 設立を提唱 |
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2013年12月 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2014年1月 |
日本 |
日本 |
日本版ISA(NISA)、開始 |
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2014年1月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
量的緩和(QE3)、縮小開始 ※テーパリング、開始 |
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2014年2月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ | イエレン米FRB議長、就任 | |
2014年3月 |
中国政府 中国人民銀行 |
中国 |
人民元の変動幅拡大 ※上下1%→上下2% |
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2014年3月 |
連邦準備制度(Fed) |
アメリカ | 失業率目標、撤回 | |
2014年4月 | 日本政府 | 日本 |
消費税の増税(5%→8%)、実施 |
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2014年5月 |
Niels Pedersen Sébastien Page Fei He |
論文『Asset Allocation: Risk Models for Alternative Investments』 HFやPEは株式の相関高い |
1991年12月~2012年12月の期間におけるプライベート・エクイティやヘッジファンドと、株式との相関がそれぞれ0.71と0.79と高いことを指摘。 | |
2014年6月 |
欧州中央銀行(ECB) |
欧州 |
マイナス金利、導入 ※主要国では初のマイナス金利 |
ECBは政策金利の誘導目標の上限下限(コリドー)の下限に当たる預金ファリシティ金利にマイナス金利(▲0.1%)を適用。 |
2014年6月 | 中国政府 | 中国 |
外貨準備高が最大(約4兆ドル)に ※以降、低下トレンドへ |
中国の外貨準備のピークは、2014年6月頃で約3兆9932億ドルまで拡大。4兆ドル突破も近いと思われたが、翌年7月から減少傾向。 ※中国の国際収支の出所は、中国国家外国為替管理局。
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2014年10月 | 日本銀行 | 日本 |
量的・質的金融緩和政策 (QQE II)、導入 |
デフレマインドの転換の遅延を理由に、一段の緩和措置(QQE II)を実施。 ①長期国債の買入額を年間80兆円に増額 ②リスク資産(ETF・REIT)の買入額を年間3兆円、年間900億円に拡大。 |
2014年10月 | GPIF | 日本 |
新基本ポートフォリオの公表 ※第2期中期目標の変更 |
国内債券の中心値は引き下げ(60%→35%)の一方、国内株式(12%→25%)、外国債券(11%→15%)、外国株式(12%→25%)に引き上げ。短期資産は消滅(5%→消滅)。また外国債券を除き許容乖離幅も拡大。 |
2014年10月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
量的緩和(QE3)、終了 ※テーパリング、終了 |
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2014年11月 | 日本政府 | 日本 |
消費税の増税(8%→10%)、延期 ※1年半の延期 |
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2014年12月 |
日本政府 米Moody's |
日本 |
日本国債、格下げ ※Aa3→A1 |
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2014 |
ヤーロン・レビ イボ・ウエルチ |
論文『Long Term Capital Budgeting』 600個のファクターを検証 |
学者や実際の投資家が記した論文で紹介された600個のファクターを検証。 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2015年1月 |
欧州中央銀行(ECB) |
欧州 |
量的緩和、導入(~2016年9月) |
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2015年2月 | ||||
2015年6月 |
中国 |
中国 |
チャイナ・ショック、発生 ※上海株式市場の株価急落 |
チャイナ・ショック(中国株式市場の株価急落)が起きたことで、大規模な資本流出と外貨準備の減少が発生。中国当局は資本規制強化を実施。 |
2015年6月 |
Campbell Harvey Yan Liu Heqing Zhu |
論文『… and the Cross-Section of Expected Returns』 2010年~2012年までに59個の新ファクターが登場 |
一流学術誌の記事や高評価のワーキング・ペーパーなどで紹介された総計315個のファクターを検証。2010年~2015年だけで59個の新しいファクターが発見されたと報告されている。 | |
2015年8月 |
中国人民銀行 |
中国 | 人民元の切り下げ(▲2%) | |
2015年11月 |
日本郵政 ゆうちょ銀行 かんぽ生命 |
日本 | 郵政3社が東証上場 | |
2015年12月 | 日本銀行 | 日本 |
金融緩和の補完策、導入 |
①ETFの買入枠の増設、新規に年間3000億円を追加。 ②長期国債の買入対象の長期化(7~12年程度)。 ③J-REITの銘柄別の買入限度額の引き上げ。 |
2015年12月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
利上げ、開始 ※FF金利を0.25%→0.5%へ |
金融市場の落ち着き、米国労働市場の改善を受けてFOMCにて9年半ぶりの利上げを実施。 |
2015年12月 | 欧州中央銀行(ECB) | 欧州 |
量的緩和の延長(~2017年3月) 預金ファシリティ金利▲0.3%引き下げ |
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2015年12月 | 中国政府 | 中国 |
通貨バスケット(13通貨)も参照へ |
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2015年12月 | アジアインフラ投資銀行 | 国際 |
アジアインフラ投資銀行(AIIB)、設立 |
中国主導であり、中国の一帯一路構想の中心的な役割を果たすAIIBが設立(正式開業は翌年初)。創立メンバーは57ヵ国であり日米は懐疑的立場のため不参加。ユーラシア新興国のインフラ開発への融資は、中国の国際収支統計での直接投資の赤字として計上される。 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2016年1月 |
日本銀行 | 日本 |
を導入 |
長期国債購入に加えて、日銀当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を適用する「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を導入。日銀当座預金へのマイナス金利の賦与は政策金利の誘導下限の引き下げ。民間銀行の収益悪化を招き、金融システムを不安定化する恐れも指摘。 |
2016年2月 |
国際 |
世界同時株安、発生 |
原油安、中国バブル崩壊、米国の景気減速懸念などを背景に世界同時株安が発生。 |
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2016年5月 |
欧州中央銀行(ECB) | 欧州 |
高額紙幣、発行終了を決定 ※高額紙幣廃止論の流れ |
ユーロ圏最高額紙幣の500ユーロ(約6万円)の発行を2018年末までに終了する決定をした。発行終了であり、当面既発のものは流通し続ける。発行終了の理由として、武器等の闇取引や脱税への対策を挙げている。高額紙幣廃止論の背後には、金融政策の「流動性の罠」への対応も念頭にされることが多い。 |
2016年6月 | 著名エコノミスト30名 | アメリカ | インフレ・ターゲット水準の再考を提言 |
ブランシャールのインフレ目標4%の提言から7年後、約30名の著名経済学者がFRBのイエレン議長らに対して2%のインフレ目標の再考を促すオープンレターを公表。名目金利のELB(実効下限)の維持が長期化している中、景気後退期に突入する時に実質短期金利(名目短期金利-予想インフレ率)の十分な低下余地を残すためにインフレ・ターゲット水準の引き上げが必要。 |
2016年6月 |
イギリス政府 | イギリス |
国民投票でEU離脱、決定 ※EU離脱ショックで株安・円高 |
イギリスの国民投票によりEU離脱が決定。 |
2016年6月 | 日本政府 | 日本 |
消費税の増税(10%へ)、再延期 ※2019年10月に延期 |
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2016年7月 |
日本銀行 | 日本 |
追加緩和、実施 |
①ETFの買入額を倍増し、年間6兆円ペースに。 ②邦銀のドル資金調達の支援策を強化。 |
2016年8月 |
イングランド銀行(EOB) | イギリス |
利下げ、決定 ※0.25%へ |
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2016年9月 |
日本銀行 | 日本 |
緩和政策の総括的な検証報告 |
量的・質的金融緩和の総括的な検証を発表。一定の政策効果はあったが2%のインフレ目標は未達。マイナス金利は有効であるが副作用もあったという評価。 |
2016年9月 |
日本銀行 | 日本 |
を導入 |
短期金利(政策金利)だけでなく長期金利も低位に誘導する「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入。 ①イールドカーブ・コントロール、短期金利は▲0.1%、長期金利はゼロ%程度に誘導。 ②オーバーシュート型コミットメント、インフレ率が安定的に2%を超えるまで緩和継続を約束。 |
2016年10月 | 国際通貨基金(IMF) | 国際 | 中国元をSDR構成通貨に採用 | |
2016年12月 | 中国政府 | 中国 |
通貨バスケット構成の見直し ※13通貨→24通貨 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2017年1月 |
アメリカ政府 | アメリカ |
トランプ政権、誕生 ※第45代米大統領 |
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2017年3月 | イギリス政府 | イギリス | EU離脱をEUに通知 | |
2017年5月 |
日本政府 | 日本 |
有効求人倍率、高水準 ※4月、バブル期超える1.48倍 |
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2017年6月 |
連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
利上げ、実施 ※FF金利を1.0~1.25%へ |
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2017年6月 |
アメリカ政府 | アメリカ |
パリ協定、離脱を表明 |
パリ協定(地球温暖化対策)離脱を表明。 |
2017年7月 |
日本銀行 | 日本 |
インフレ目標達成の延期 ※6度目 |
日銀はインフレ目標2%の達成を2018年度頃から2019年度頃に先送り。 |
2017年10月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ | 量的引き締め(QT)、開始 | |
2017年12月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
利上げ、実施 ※FF金利を1.25~1.5%へ |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2018年1月 |
コインチェック事件、発生 |
仮想通貨ネムが580億円分流出。 | ||
2018年1月 |
欧州中央銀行(ECB) | 欧州 |
量的緩和の縮小開始 ※テーパリング開始 |
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2018年2月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ | パウエル米FRB議長、就任 | |
2018年2月 | 米国金融市場 | アメリカ | VIXショック、発生 | 米国長期金利の上昇を切っ掛けに、株式市場の予想変動率を反映するVIX指数が急上昇。連動商品では瞬時に強制ロスカットが行われ、損失補填のため株が売られた。 |
2018年3月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
利上げ、実施 ※FF金利を1.5~1.75%へ |
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2018年4月 | 日本銀行 | 日本 |
黒田日銀総裁、再任 |
5年間の任期を終えた日銀黒田総裁は、2018年4月に再任され二期目に突入。 |
2018年5月 | 日本銀行 | 日本 |
国債決済期間、T+1に短縮化 |
国債取引の決済期間がT+2からT+1(取引日の翌日決済)に短縮化。 |
2018年6月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
利上げ、実施 ※FF金利を1.75~2.0%へ |
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2018年6月 | 中国 | 中国 | 中国債券市場、世界第2位へ |
2018年中頃、中国債券市場(主に人民元建て中国本土債)の市場規模が拡大し、日本の債券市場を追い越した。これをもって中国債券市場はアメリカに次ぐ世界第2位の規模となる。中国債券市場は2015年以降に急拡大し、要因として新たな資金調達手段として登場した地方政府債、社債、譲渡性預金の発行額の増加が挙げられる。 |
2018年7月 | 日本銀行 | 日本 | フォワード・ガイダンス、導入 |
政策金利の先行きに関するコミットメントを意味するフォワード・ガイダンスの導入を決定。 ①当面、現行の長短金利の水準を維持。 ②長期金利は、情勢に応じてある程度の変動を容認。 |
2018年8月 |
アメリカ政府 トルコ政府 |
トルコ | トルコ・ショック、発生 | トルコによる米国人牧師拘束を巡り、米国がトルコに対する経済制裁を発動。トルコ・リラは急落し、金融市場は混乱に。 |
2018年9月 | テックビューロ事件、発生 | ビットコインなど仮想通貨70億円分流出。 | ||
2018年9月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
利上げ、実施 ※FF金利を2.0~2.25%へ |
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2018年10月 | モアタイムシステム、稼働開始 | 全銀システムのモアタイムシステムが稼働開始。24時間365日の送金が可能に。 | ||
2018年12月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
利上げ、実施 ※FF金利を2.25~2.5%へ |
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2018年12月 | 欧州中央銀行(ECB) | 欧州 |
量的緩和、終了 ※テーパリングの終了 |
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2018年下旬 |
株安トレンド |
米国利上げ、米中貿易摩擦の影響で株安が進行。 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2019年1月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
段階的利上げ方針、取り下げ |
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2019年3月 | 欧州中央銀行(ECB) | 欧州 |
利上げ時期、先送り ※2020年以降へ |
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2019年4月 | イギリス政府 | イギリス |
EU離脱時期の延期 ※10月末まで延期 |
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2019年4月 | 日本銀行 | 日本 | フォワード・ガイダンス、修正 | 超低金利を「少なくとも2020年春頃まで」続ける方針に。 |
2019年5月 |
アメリカ政府 中国政府 |
アメリカ 中国 |
米中貿易摩擦、激化 | 米国が追加関税を引き上げ。 |
2019年5月 |
連邦準備制度(Fed) |
アメリカ |
量的引き締め(QT)、ペース減速 |
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2019年6月 |
欧州中央銀行(ECB) |
欧州 |
利上げ時期、再延期 ※2020年後半以降へ |
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2019年7月 |
連邦準備制度(Fed) |
アメリカ |
利下げ、決定 ※FF金利を2.0~2.25%へ |
世界経済の停滞懸念、米国内のインフレ圧力の抑制を受けて、予防的措置としてFOMCにて10年半ぶりの利下げに踏み切った。 |
2019年7月 |
連邦準備制度(Fed) |
アメリカ |
量的引き締め(QT)、中断 |
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2019年7月 |
証券保管振替機構 |
日本 |
株式決済期間、T+2に短縮化 |
株式等の取引決済期間がT+3からT+2に短縮化。 |
2019年8月 | アメリカ政府 |
アメリカ |
中国を為替操作国に指定 ※指定解除は2020年1月 |
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2019年9月 |
欧州中央銀行(ECB) |
欧州 |
量的緩和、再開 預金ファリシティ金利の引き下げ ※▲0.4%→▲0.5%へ |
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2019年9月 |
連邦準備制度(Fed) |
アメリカ |
利下げ、決定 ※FF金利を1.75~2.0%へ |
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2019年10月 | 日本政府 | 日本 |
消費税の増税、実施 ※8%→10%へ |
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2019年10月 | 日本銀行 | 日本 | フォワード・ガイダンス、再修正 | 超低金利の継続期限の文言を削除し、利下げの可能性を示唆。 |
2019年10月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
利下げ、決定 ※FF金利を1.5~1.75%へ |
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2019年10月 | チャールズ・シュワブ | アメリカ | 株式・投信販売手数料、無料へ | 米国最大手級のリテール証券会社チャールズ・シュワブが、株式・投資信託の販売手数料の無料化を発表。競争の軸足は販売手数料の高低ではなくなった。 |
2019年12月 | スウェーデン中銀 | スウェーデン |
マイナス金利政策、打ち切り ※▲0.25%→0.0% |
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2019年12月 | イギリス政府 | イギリス |
EU離脱時期、決定 ※実施は2020年1月末 |
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2019年12月 | 国内ネット証券会社 | 日本 |
投信販売手数料、無料へ |
日本国内のネット専業証券(auカブコム証券とSBI証券など)が信用取引の手数料撤廃や投信の販売手数料無料化を相次いで発表。 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2020年1月 | アメリカ政府 | アメリカ |
中国の為替操作国指定を解除 |
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2020年3月 | 連邦準備制度(Fed) | アメリカ |
ゼロ金利政策へ |
新型コロナウイルスの世界的感染拡大と、米国経済の減速懸念の高まりからFRBは累次の緊急対応措置を実施。3月の臨時FOMCでは2度(3/4に▲50bp、3/15に▲100bp)の利下げを実施し、2015年12月以来のゼロ金利政策に移行。 |
2020年3月 | 欧州 | 欧州 | パンデミック緊急購入プログラム | |
2020年4月 | 米国原油市場 | アメリカ | WTI原油先物、史上初のマイナス | |
2020年5月 |
ASEAN 日本 中国 韓国 |
国際 | チェンマイ・イニシアティブ・マルチ | |
2020年6月 |
米国証券取引委員会(US SEC) |
アメリカ | RBI、完全施行 | RIB(レギュレーション・ベストインタレスタント、顧客最善利益の規制)が完全に施行。欧州では2年以上前にMiFID II(第2次金融商品市場指令)として既に施行。 |
2020年10月 | 東証 | 日本 |
東証アローヘッド障害発生 ⇒終日、株式売買停止 |
10月1日、東証アローヘッドに障害が発生し、終日取引停止となる。終値もなし。月替わり初日であり指数連動ファンド等のリバランスタイミングとも重なった。原因はシステムのハード面の障害らしい。 |
西暦 | 人物・機関 | 国 | 出来事 (発見/発表/発明/現象) | メモ |
2021年1月 | ||||
2021年2月 | ||||
2021年3月 | ||||
2021年4月 | ||||
2021年5月 | ||||
2021年6月 | ||||
2021年7月 | ||||
2021年8月 | ||||
2021年9月 | ||||
2021年10月 | ||||
2021年11月 | ||||
2021年12月 | Libor配信、停止 |