③-8:標準ズームレンズ(1マウント対応)の購入


■1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6を購入_20190709

 2019年7月9日、レンズ交換式のミラーレス一眼(1型)であるNikon 1 S1(ボディ:white)の中古をネット購入(カメラのキタムラ)した。Nikonが2011年~2015年までに販売したNikon 1シリーズのうち2013年に発売したビギナー向けのレンズ(wikiはこちら)です。Nikon 1シリーズは今で言う「レンズ交換式ミラーレス一眼カメラ」ですが、当時の呼称は"レンズ交換式アドバンスドカメラ"と呼ばれていました。

 今回、カメラ本体(Nikon 1 S1)は標準ズームレンズ(1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6)とセット販売(標準ズームレンズキット)のものを購入し、その中古価格は15,680円です。その内訳は、カメラ本体が9000円弱、標準ズームレンズは7000円弱と推定されます。

1 NIKKOR VR 10-30㎜ F/3.5-5.6:前玉

1 NIKKOR VR 10-30㎜ F/3.5-5.6:後玉と電子接点

1 NIKKOR VR 10-30㎜ F/3.5-5.6:鏡筒部


■1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6の仕様

 公式ページにある仕様説明を参考にして整理します。

項目 概要
発売日 2011年12月22日
レンズのタイプ

標準ズームレンズ

対応する撮像素子 1型
対応マウント ニコン1マウント
レンズ構成 9群12枚 (非球面レンズ3枚)
焦点距離 10㎜-30㎜ (※フルサイズ換算:27㎜-81㎜)
実撮影対角画角 77°-29°44’
フィルター径φ  

最大絞り(最小F値)

(レンズの明るさ)

F/3.5-5.6 ※焦点距離10㎜-30㎜に対応

最小絞り(最大F値) F/16 ※焦点距離に関わらず一定
絞り羽枚数 7枚 (円形絞り)
最短撮影距離

0.2m ※ズーム全域で一定

ワーキングディスタンス(WD)  

最大撮影倍率

(マクロ性能)

0.21倍 ※フルサイズ換算で0.57倍

最大径φ×全長

57.5㎜φ×42㎜ ※全長は沈胴時

重量

約115g

手ブレ補正機能(VC)

VCあり ※3.5段(CIPA規格準拠)

標準付属品

丸型フード、レンズキャップ

■フルサイズ換算の焦点距離について

 撮影できる画角によって広角・標準・中望遠・望遠とレンズが異なり、その指標として焦点距離がある。通常、焦点距離の値はカメラ搭載の撮像素子のサイズがフルサイズを基準に与えられている。しかし、撮影できる画角は撮像素子のサイズが異なれば、同じ焦点距離のレンズを使っても異なる。要するに撮影画角は、レンズの焦点距離とカメラの撮像素子サイズにより決定されるので、レンズの焦点距離だけでは画角までは確定されない。

 本レンズの焦点距離は10㎜-30㎜とあり、これは実測値である。仮にこれがフルサイズ対応レンズならば、広角ズームレンズの水準であるが、撮像素子の小さな1型対応レンズなので、標準ズームレンズの水準となる。1型対応レンズをフルサイズ対応レンズの焦点距離に換算するには、約2.7倍(27㎜-81㎜)してやると良い。これをフルサイズ換算と呼びフルサイズ対応レンズにおける標準ズームレンズの水準となる。以下にまとめる。

実撮影対角画角 レンズの焦点距離

カメラの撮像素子サイズ (面積)

77°-29°44’ 10㎜-30㎜ 1型 (17.3㎜×13㎜=225㎟)
77°-29°44’ 27㎜-81㎜ フルサイズ(36㎜×24㎜=864㎟)

■レンズ鏡筒部の説明

(1)ズームリング

 レンズ鏡筒部のグレーの部分がズームリングです。ズームリング上の黒ボタンを押しながらを回すとロック状態(L)が外れます。そして、10-30㎜(フルサイズ換算で27-81㎜)の範囲で手動で焦点距離を調整します。再びロック状態にするには、黒ボタンを押しながら目盛り上のLに合わせます。

 以下、焦点距離を調整する際のレンズの長さの変化です。18㎜時点で極小化するようなレンズ設計になっています。

焦点距離10㎜(広角端)の様子。

焦点距離18㎜の様子。撮影時に最も鏡筒部が胴沈した状態。

焦点距離30㎜(望遠端)の様子。


レンズに表示される焦点距離など 焦点距離(フルサイズ換算) 実撮影画角 状態 レンズの長さ
- - ロック状態  最短 ※非撮影時
10㎜(広角端) 27㎜ 77° 広角端で最も画角が広い 最長
18㎜ 49㎜ 48° 焦点距離18㎜ 極短 ※撮影時に最も胴沈
30㎜(望遠端) 81㎜ 29°44' 望遠端で最も画角が狭い 最長

(2)ピントリング(フォーカスリング) ※存在しない

 レンズ鏡筒部にはピントリングは存在しない。マニュアル撮影で合焦(ピント調整)する場合には、カメラボディ背面のロータリーマルチセレクターでのみ調整できる。