③-1:レンズ購入の判断基準


■レンズの購入履歴

 持っているカメラボディがニコン製の一眼レフ(Nikon D610及びNikon D7200)なので、それに応じた交換レンズを選んでいます。

購入日 交換レンズの種類 商品名 焦点距離 F値(下限) 購入手段

保有対応カメラボディ

2018年7月5日 標準ズームレンズ

TAMRON A09NII

(価格.com)

28㎜-75㎜ F2.8固定

リアル店舗

(秋葉原のヨドバシカメラ)

Nikon D610

(フルサイズ一眼レフ)

and

Nikon D7200

(APS-Cサイズ一眼レフ)

2018年7月12日 望遠ズームレンズ

TAMRON A035N

(価格.com)

100㎜-400㎜ F4.5(@100㎜)-F6.3(@400㎜) ネット通販 (Amazon)
2018年7月17日 2倍テレコンバーター

TAMRON TC-X20

(価格.com)

2倍に変換 2倍に変換 ネット通販 (Amazon)
2018年7月21日

望遠単焦点

マクロレンズ

TAMRON B01N

(価格.com)

180㎜

※単焦点

F3.5(@180㎜)-F5.6(@180㎜)

※撮影距離で変化

ネット通販 (Amazon)
2019年2月21日 広角ズームレンズ

SIGMA 12-24㎜ F4.5-5.6 II DG HSM(ニコン用)

(価格.com)

12㎜-24㎜ F4.5(@12㎜)-F5.6(@24㎜) ネット通販 (マップラカメラ)
2020年6月13日 高倍率ズームレンズ

TAMRON A010

(価格.com)

28㎜-300㎜ F3.5(@28㎜)-F6.3(@300㎜) ネット通販 (マップラカメラ)
2019年7月9日  標準ズームレンズ

 1 NIKKOR VR 10-30

f/3.5-5.6

(価格.com)

27㎜-81㎜

(フルサイズ換算)

 F3.5(@27㎜)-F5.6(@81㎜) ネット通販 (カメラのキタムラ)

Nikon 1 S1

(1型ミラーレス一眼)

2019年7月17日 望遠ズームレンズ 

  1 NIKKOR VR 30-100

f/3.5-5.6

(価格.com)

81㎜-297㎜

(フルサイズ換算) 

  F3.5(@81㎜)-F5.6(@297㎜)  ネット通販 

■レンズ購入の判断基準


①標準ズームレンズ(TAMRON A09NII)_20180705

 2018年7月初旬、一眼レフデジカメ(Nikon D610)が届いたがレンズは1個も手元にない状況となる。レンズは高価な純正レンズ(カメラボディ製造メーカーが作るレンズ)でなく廉価なサードパーティー製にしようと思い、Tamron製かSigma製に絞った。さらに雑誌「一眼カメラがまるごとわかる本2018」の54ページにある『「神コスパ」レンズ購入ガイド』を参考に、Tamron製の型落ちレンズが割安とのことで、Sigma製よりもTamron製を中心に揃えようと思うようになった。
 最初の標準ズームレンズは、その雑誌にあった通り、2万円台で購入可能なTAMRON A09NII(2008年5月発売)の新品を選びました。

購入した標準ズームレンズ:TAMRON A09NII


②望遠ズームレンズ(TAMRON A035N)_20180712

 望遠撮影が目的だったので、標準ズームレンズ購入後すぐに望遠ズームレンズも購入した。標準ズームレンズ同様、ニコン純正レンズは高価なため、サードパーティ製であるTamron製かSigma製に絞られた。雑誌「一眼カメラがまるごとわかる本」が推奨する望遠ズームレンズは、Tamron製の大三元の型落ち品であるTamron  A001N II (公式ページ紹介)(2008年5月発売)です。レンズんいおける大三元とは、絞り値(F値)が通し(=焦点距離に関係なく固定)で2.8で俗に言う"明るいレンズ"を意味し、レンズ性能上、最も高価な部類です。この望遠ズームレンズは焦点距離が70-200㎜なので、望遠端400㎜以上を求める私には焦点距離の観点で不適合だった。また価格は6万円台(価格ドットコム)であり、サードパーティ製の型落ち品といえども新品でこの水準はかかるようです。
 次に、Tamron製の望遠ズームレンズで望遠端が400mm程度の商品を調査した。「価格.com」は便利で、制約条件を絞り"こちら"で検索すると、Tamron製の望遠ズームレンズのうち望遠端(=最大焦点距離)が300-800mmの商品が検索され、7つまで絞られた。私は、絞り値(F値)を犠牲にしたとしても①望遠端400㎜以上、②低価格、③新品の3要素を優先したため、型落ちでないが6万円台のTamron A035N(2017年11月発売)を購入した。
【レンズ価格と絞り値(F値)の関係】
 ズームレンズにおいて絞り値(F値)の下限は、低く焦点距離に関わらず一定のものほど高価であり、例えば大三元はそうである。一方で、絞り値(F値)の下限がより高く、焦点距離に応じて変動するものは低価格である。
【絞り値(F値)と撮影上の効果】
 絞り値(F値)の効果は①ボケ具合と②採光量の二点である。基本的にF値が低く設定できるほど表現の幅は広がる。絞りは絞る分(F値を上げる方向)にはいくらでも絞れるためだ。
【望遠レンズの種類】
 望遠レンズはその見た目からライトバズーカとか本気バズーカという風に呼ばれている。基本的に右のような区別になる模様。

購入した望遠ズームレンズ:TAMRON A035N

望遠レンズの分類 望遠端(最大焦点距離) 重量
ライトバズーカ  400㎜程度 約1000g
本気バズーカ 600㎜程度 約2000g

 今回購入したTAMRON A035Nはライトバズーカとなります。当初あまり気にしなかったが、野外撮影では軽いって大事なことだと感じます。

 余談ですが、百万円以上する純正の望遠レンズの最上位は以下の通りで、3000~4000gと非常に重く、基本的には三脚必須です。

ニコン純正の望遠ズームレンズ(F4固定,180㎜-400㎜)

ニコン純正の望遠単焦点レンズ(F2.8,400㎜)

 桜が咲く時期になると新宿御苑で上記の大きなレンズを肩に担いでる方を見かけます。レンズが大きくなるとカメラを持っているというか、レンズを持っている感じになります。


③2倍テレコンバーター(TAMRON TC-X20)_20180717

 本商品は興味本位で購入し、夜空の月を大きく撮影しようと思いました。俗にテレコンと呼び、主レンズ(テレコンを装着するレンズ)の焦点距離をテレ(=望遠)側へコンバード(=変換)する機能があります。例えば、焦点距離100㎜のレンズに2倍テレコンを装着すると焦点距離が200㎜となり、より遠くの被写体を大きく(=引き寄せて)撮ることができます。

 テレコンは装着対象となる主レンズと紐付くため、テレコンが装着可能なレンズは限定されます。また主レンズは各社が主力とする望遠レンズに対して発売されます。

 自身が保有する望遠ズームレンズはTAMRON A035Nであり、対応するテレコンは1.4倍テレコン(TAMRON TC-X14)と2倍テレコン(TAMRON TC-X20)の2種類です。より大きく撮影するべく、高価な2倍テレコン(TAMRON TC-X20)を5.6万円程度で購入した。

 

 満月の画角は0.5°前後で、400㎜の焦点距離を2倍テレコンで800㎜して、撮像素子がフルサイズのカメラで撮影すると撮れる範囲(=対角画角)は約3°です。これは対角線上に満月が6個収まる絵になります。ここで撮像素子がAPS-Cサイズのカメラで撮影すると、フルサイズ換算焦点距離は1.5倍の1200㎜となり、この時の撮れる範囲(=対角画角)は約2°となり、満月が4個収まる絵になります。

 遠くの被写体を大きく撮る方法には、以下の3通りあり③が一番重要。

①望遠レンズやテレコンバーターによって焦点距離を伸ばす方法

②使用するカメラの撮像素子のサイズが小さいものに変える方法

③自分の足で対象に接近する方法

 ①と②は金があれば誰でも可能ですが、③は野鳥などであれば相手の生息場所や生態などの現場でしか得られない知識が必要になります。同じ野鳥でも場所によって警戒心が大きく異なったりもします。

購入した2倍テレコンバーター:TAMRON TC-X20


④望遠等倍マクロ単焦点レンズ(TAMRON B01N)_20180721

 虫・花などを撮影する機会が増えて、近くの小さな対象を大きく撮りたいと思い、マクロレンズを購入した。望遠レンズとマクロレンズの違いを以下に整理したい。

レンズの種類 目的 何を どうやって
望遠レンズ 大きく写す 遠くの被写体・景色 焦点距離を伸ばす
マクロレンズ 近くの小さな被写体 接近する

 望遠レンズもマクロレンズも対象を大きく写す目的は同じですが、対象との距離感が異なる。マクロレンズで対象を大きく写す仕組みは単に接近するだけですが、マクロレンズは他のレンズに比べて被写体に接近してもボヤけずにピントを合わし続けられることを意味します。どのレンズにも「最短撮影距離」という項目があるが、ここがマクロレンズでは数十cmと短い。

 被写体の実際の大きさと、レンズにより撮像素子(イメージセンサー)上に投影される被写体の大きさとの比率である「最大撮影倍率」という項目もある。これがレンズのマクロ性能を表し、マクロレンズと銘打って発売されるレンズの最大撮影倍率は0.5倍(ハーフ)もしくは1倍(等倍)である。以下に、望遠レンズとマクロレンズの最短撮影距離と最大撮影倍率の目安を示す。

レンズの種類

最大

撮影倍率

最短

撮影距離

他メモ
望遠レンズ 

0.3倍弱

1.5m前後

ズームレンズの場合は、最大撮影倍率は望遠端にした時の値。

マクロレンズ

0.5倍

または1倍

20-50cm

基本的に単焦点レンズ。最短撮影距離はレンズの焦点距離に紐付く。

 上表では望遠レンズの最短撮影距離は1.5m前後としたが、これはつまり、望遠レンズではこれ以上被写体へ接近するとピントが合わずボケて見えることを意味する。もちろん1.5m以下に接近しても物理的にシャッターを切ることは可能だが、ボケて何を撮影したか分からない絵が撮れるだけです。

 マクロレンズは最大撮影倍率を固定化する都合上、ズームレンズでなく、単焦点レンズとなる。今までズームマクロレンズは見たことも聞いたこともないが、仮に作られるとしたら焦点距離を変更に応じて最大撮影倍率が高い水準(例えば、0.7~1.0倍など)で変化するような代物だろう。マクロレンズの主目的は接写により大きく写すことですが、通常のレンズよりも接写可能というだけで、離れて撮ることは制約されず、風景撮影にも常用できます。

購入した望遠等倍マクロ単焦点レンズ:TAMRON B01N

 さてマクロレンズ購入に当たり、性能面から選択肢を整理します。

焦点距離の

可変性

最大

撮影倍率

最短撮影距離

(焦点距離の目安)

※フルサイズ機の場合

マクロレンズの種類

ズームレンズ

(可変)

1倍 - 見たことない
0.5倍 - 見たことない

0.25倍

(クォーター)

30㎝前後

(70㎜程度の望遠端)

標準クォーターマクロズームレンズ

 

単焦点レンズ

(固定)

1倍

(等倍)

20㎝前後 (50㎜程度) 標準等倍マクロ単焦点レンズ
30㎝前後 (100㎜程度) 中望遠等倍マクロ単焦点レンズ
50㎝前後 (200㎜程度) 望遠等倍マクロ単焦点レンズ

0.5倍

(ハーフ)

30㎝前後 (50㎜程度) 標準ハーフマクロ単焦点レンズ
40㎝前後 (100㎜程度) 中望遠ハーフマクロ単焦点レンズ
60㎝前後 (200㎜程度) 見たことない

 私は最大撮影倍率は1倍(等倍)、最短撮影距離は最も長い50cm前後にしたいと思いました。最短撮影距離が50cm前後だと焦点距離は200㎜程度となり、以下の利点があります。

利点①:接近すると逃げる対象(虫など)をより遠くから等倍撮影できる。

利点②:距離があり、撮影時に自分の影が対象に重なりにくい。

利点③:距離があり、懐中電灯などで容易に光を挿入できる。

利点④:観光地で柵などがあって接近できない場合に有利に働く。

 

 さて欲しいマクロレンズは、「望遠等倍マクロ単焦点レンズ」に決まりました。望遠・等倍マクロ・単焦点レンズの3つの単語が連結しています。

 価格.comでNikon製のフルサイズ一眼レフに対応する望遠等倍マクロ単焦点レンズを探すと、サードパーティのSigmaとTamronのそれぞれで焦点距離180㎜のものが見つかりました。以下の理由でTamronの「TAMRON B01N」を中古品(専用三脚座付き)を購入しました。

理由①:2003年発売と古く新品もないが、中古価格が安い。

理由②:専用三脚座があり、三脚を利用した撮影が可能。


⑤広角ズームレンズ(SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM)_20190221

 観光地に行った際に、どこに訪れたかが分かるように全体写真を数枚撮ることがある。例えば、公園・庭園の玄関や門、見渡す限りの花畑、距離をとれない施設の屋内の様子などです。従来、それまでは保有する標準ズームレンズ(TAMRON A09NII)の広角端(28mm)の画角75°をメインで使っていた。2019年に入り、少々、物足りなくなり、広角レンズを検討し始めた。

 可能な限り広い画角の広角端を持つ広角レンズを調べると、Sigma製のフルサイズ対応の広角端12mmを有する広角ズームレンズが第一候補となった。ちなみに、広角端14mmで絞り値(F値)が低い(=明るいレンズ)広角単焦点レンズもあったが、広角端12mmの広角単焦点レンズはなかったので、広い画角を優先する上では12mm開始の広角ズームレンズが対象となります。以上の条件で、価格.comで検索すると以下の3つまで絞られます。

 

①12-24mm F4.5-5.6 EX DG ASPHERICAL HSM (ニコン用)

※2006年発売で現在、生産終了。新品はなく、中古のみあり。

②12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM [ニコン用]

※2011年発売で現在、生産終了。新品と中古の両方あり。

③12-24mm F4 DG HSM [ニコン用]

※2016年発売。新品と中古(美品)で価格差は小さい。

参考:14-24mm F2.8 DG HSM [ニコン用]

※2018年発売。広角端は14㎜ですがF2.8固定で明るいレンズ。

 

 性能と価格の観点から最もコスパが良さそうなのは、②の中古だと思います。1ヶ月くらいは価格.comで②の中古市場を観察していましたが、実際、ネット上で得られる情報(写真や説明)では不明確な部分があるので、購入の決断は運に任せた部分があったと思います。

購入した広角ズームレンズ:SIGMA 12-24㎜ F4.5-5.6 II DG HSM


⑥高倍率ズームレンズ(TAMRON A010N)_20200613

 2年弱、標準ズームレンズと望遠ズームレンズを付けた2台の一眼レフカメラを持ち歩き、撮影してきた。しかし最近は標準ズームレンズを付けた一眼レフカメラ1台だけを持って身軽にしている。だから野鳥など貴重な撮影チャンスがあっても、望遠ズームレンズがなく十分に撮れなかったことも複数回あった。

 さて、レンズ1本で標準~望遠までカバーするには、高倍率ズームレンズが想起されます。高倍率とは焦点距離の可変範囲(広角端~望遠端)が広く、広角端では画角を広げ遠くの被写体を小さく撮影し、望遠端では画角を狭め、遠くの被写体を大きく撮影できます。多分、遠くの被写体の広角端での写す大きさと望遠端での写す大きさの比率が高いことを高倍率と言っていると思います。高倍率ズームレンズがあれば、

 価格.comで、ニコンのフルサイズ一眼レフカメラに装着可能な高倍率ズームレンズで検索すると、5種類まで絞られました、以下の観点から2014年発売のTAMRON A01N(焦点距離は28㎜-300㎜)を新品で購入しました。

①発売日の新しさ

②価格の安さ

③広角端の低さ(標準ズームレンズの広角端である20㎜台からスタート)

 2008年発売のTAMRON A20N II(焦点距離28㎜-300㎜)も多少気になりましたが少し古すぎて中古しかなく、またTAMRON A01Nにある手振れ補正機能もないことも選ぶに至りませんでした。TAMRON A01を中古で購入することも考えましたが、今後の主役レンズになると考えて奮発しました。